ワールドガイド

広がり続ける「アビス」


かつて、この世界にも大地と呼ばれる場所がありました。
そこには文明が、人々の暮らしがありました。
空間が崩壊し何もなくなってしまった場所をアビス「完全なる漆黒」と言います。
「アビス」が始まったのはいつなのか、今となってはハッキリとした記録は残されていません。
突然始まった世界の崩壊は、すべての大地を砕き飲み込んでしまいました。
人々は地を逃れ、大地だったものの破片(浮島)が浮遊する空の旅人となってしまったのです。
貪欲なるアビスはさらに空間を飲み込み続け、現在も浸食を続けています。
人々はとどまる事すら許されないのです。


アビスの深淵

世界を食いつぶしているアビスの脅威には2つの種類があります。
一つは、ゆっくりとした脅威で「アビスの深淵」と呼ばれています。
重力方向下に進んでいくと、光も届かないアビスの深淵と呼ばれる場所に到達します。
そこは落ちてきたものをゆっくりと分解消滅させていく場所です。
その場所より下にはアビス本体があると言われていますが、近寄ることはできません。
アビスはユックリと上の空間を食いつぶし上がってきています。
将来的には、飛空艇都市が飛行できる高度まで上がってきてすべてを飲み込んでしまうでしょう。


アビスの闇

もう一つは、「アビスの闇」と呼ばれているもので、突然現れて広がりだします。
学者によれば、アビスの深淵から噴火のように吹き上がっているのではないかという説もありますが、はっきりしたことはわかりません。
アビスの闇は下からではなく、水平方向へと広がって何もかもを飲みもんでいきます。
船団が常に移動しているのもこのためです。
船団の記録によれば、過去100年間にまじかで発生した大規模な物だけでも3回のアビスの闇の出現がありました。
この際、船団は大幅な航路修正と加速を行い、難を逃れてきました。
現在船団は、半世紀前に出現したアビスの闇から逃げる形で航路をとっています。


アビスの前兆

時折、何の前触れもなく黒い闇の粒が空をよぎることがあります。
それはいつしか集まって、黒い靄のようになることがあり、空を漂います。
空の漁師たちの言い伝えによれば、それはアビスの闇が接近している前兆だと言うのです。
伝説によれば、靄は雲になり大きな浮島も住む者も家畜もすべてを飲み込んでしまいます。
一夜明ければ、そこには何も残されていないのだそうです。


アビスの使者

アビスが生み出した怪物たちをアビスの使者と呼びます。
使者には「オーピム」や「黒いヒトガタ」などが有名です。
これらはアビス本体と同じように世界を侵食し分解、消滅させてしまおうと活動しています。


アビスに愛されし者たち「汚染」

アビスの闇や深淵の近くに生活する者たちや、使者達と過度に接触した者たちに、アビスは残酷な愛情を示します。
アビスの気まぐれに触れられ者たちは、漆黒に汚染されるのです。
汚染された体は様々な悪魔的変化を生じます。

なお、感染者と長時間接触していると感染が移る場合があります。
その確率は、感染度合いが高くなればなるほど、短時間に高確率になっていきます。


感染1(初期状態)

皮膚の一部に黒い湿疹や薄っすらと痣ができます。
この時点では、本人に自覚症状はありません。
設備が整った場所であれば治療も可能です。
ほおっておくと数時間から数日で感染2へと進行します。


感染2

紫か黒の痣ができ広がり始めます。
痣周辺は感覚が鈍くなり、時折激痛が襲います。
精神的に不安定になり、怒りっぽくなったり、記憶の錯乱、知性障害を起こす場合もあります。
抗アビス薬を飲むことで進行を止めることがある程度可能です。
ほおっておくと数時間から数日で感染3へと進行します。


感染3

痣は大きくなり、広い面積を覆います。
形状が変形したり、皮膚の性質が変化したりします。
また、新しい器官が形成される場合もあり、新しい手足が生えてきた例もあります。
精神は錯乱し、破壊衝動を抑えられなくなります。
感染3の最終段階で、怪物化するわけですが、個体により怪力化、体感速度の強化(俊敏化)皮膚、爪や牙の強化と危険な存在になっていきます。
ここまでくると現在の医学では治療法はありません。


感染4

ここまで進んだ感染者はあまり研究されていないため資料が少ないのですが、大抵はこの後自己崩壊します。
突然動きを止め、大量の黒い粒子を放出し消滅します。
黒い粒子に触れたものは確実に感染すると言われています。


感染5

臨床例が少なすぎるため、現在はまだ仮説ですが、自己崩壊をま逃れた個体は新しい段階へと進むと考えられています。
ダークマンや黒いヒトガタなどが、その候補されています。


感染者とアニマ

感染状態の主人とアニマは、感染が2まで進むと拒否反応が出て使用不能になってしまいます。
ただし、アニマも感染した場合は別で、その場合は進行状態が進んだほうがリーダーシップを発揮します。