ワールドガイド

旅団という名の国家


旅団とは巨大飛空艇の上に成り立った都市国家の通称です。
地上のないこの世界において確実な生活の可能な大地は巨大飛空艇の上にしかないのです。
その誕生は伝説の彼方ですが、いつの頃か国家として成立し独自の法律と権威をもって民を治めています。
旅団は他の旅団と時には協力し、時には争いながら資源を求めて移動し続けています。


一般市民の生活空間「シティ」

船体の上に数百年かけて積もった堆積物の上に作られた街並みです。
以前から通風施設やアンテナ類がありましたが、船体が作られた時代と町が作られた時代は数百年の隔たりがあるため、一見して様式が違い区別がつきます。


シティの生活

シティの生活はやや窮屈ですが、快適な物です。
市民である「探究者」は、依頼を受けていないときは、シティで日常生活を送っています。
市内には、何でもそろっており、例えば買い物なども、タクシーや市電で繁華街へ出かけ楽しむことができます。
また、中央以外の地域でもコンビニエンスストアーが存在し、日常雑貨類が手に入ります。
もちろん、自分の小型飛空艇でドライブを楽しむことも可能です。
(ただし、シティ内ではリミッターがかかっており飛行はできません)
治安は高く、警察や武装警察がいつもパトロールを行っていますが、港近くと排気ダクトが多い地域では、やや治安が悪くなっています。
シティでのサービスはすべてアニマを通して行われているため、自動ドアの開閉から買い物、公共サービスの手続きまですべて自動的に処理されます。


食料生産

巨大飛空艇都市の食料は、地下にある食料プラントで作られています。
基本合成食品で、分子レベルで合成されています。
無菌でとても安全です。
ただし、自然食を知る者たちから言わせると味気ないらしいです。


工業生産物

日常雑貨品から小型飛空艇に至るまで、地下の工業プラントで生産されています。
昔から比べると世界的に技術力が低下しているため、プラントが故障するたびに、生産品の技術レベルも下がっています。
しかし、必要量を確保できているシティは幸せと言えるでしょう。


都市の得意分野

軍事旅団都市は軍事が、学園旅団都市は教育が……というようにそれぞれの巨大飛空艇都市には専門分野があります。
しかし、これは得意分野であって、それ以外の産業がないわけではありません。
最低限のものは自給していますが、生活レベルを一定以上に維持したい市民は、より専門的で洗練された専門飛空艇都市の製品やサービスを好みます。


文化食生活

シティでは、自都市で生産した品物以外にも貿易で手に入れた他都市の商品が沢山並んでいます。
ファッションや文化の流行は、やはり文科系の飛空都市から発信されているものが多く、自都市製品はダサイというイメージを持っている人は若者を中心に多くいます。
食文化もグルメな都市とそうでない都市がありレーヴァテインは軍隊式で美味いものが少ないと言われています。
ですので、食材から輸入した他都市料理店が人気です。


下ブロックの生活

清楚なシティの下側に下ブロックの貧民窟があります。
様々な理由で市民権をはく奪された者や、そもそも市民以外から産まれたものなどは、シティでは生活することが許されていません。
この下ブロックの貧民窟はそういった行き場のない者たちが作った地下都市です。
シティの警察も手を出さない無法地帯で、犯罪組織や武装した自助組織が支配しています。
ここにはブラックマーケットが存在し、様々な品物が非合法に売り買いされています。
とても清潔な場所とは言えず、飢えと貧困が蔓延しています。
ここの総人口は誰も把握していませんが、おそらく上のシティよりも多いでしょう。
巨大飛空艇都市の外部構造物は厚さ数メートルの装甲材で出来ており、通常の方法では傷一つつけられません。
地上と通じている通気口や、大昔の戦争で開けられた装甲の破損部などから、地上と連絡をしていますが、一般に知られている場所はシティの警察が封鎖しています。
しかし、知られていない通風孔や破損個所は無数にあり、そこから彼らが這い出して来るのを防ぐことは不可能な状態です。
どこの旅団都市でも多かれ少なかれこの裏の顔を持っています。


ブラックマーケット

盗品や非合法品の売買が行われている闇マーケットです。
接触するには、その筋の紹介が必要です。
経済規模はかなり大きく、巨大飛空艇都市社会にはなくてはならない裏の顔となっています。
手に入らないものはない……と言われています。


貧民生活

殆どの住民はその日暮らしがやっとな最悪な環境で生活しています。
アニマが使えない彼らは、肉体労働か犯罪で生計を立てるしかありません。
ここには学校も警察も役所もなく、あるのは暴力と犯罪です。